『小説以外 (新潮文庫)』
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2008-05-28
クリスティとか英米翻訳もの、特にミステリ、こうやって紹介されるとめちゃおもろそう
読んだ理由
家にあった
すべてが十数年以上前に書かれたエッセイだがおもしろかった
エッセイなので必然的にリアルタイム性の高い新刊や公開直後の映画の話題 + 作家のエピソード。作家のエピソードは当然一個人の話で、時代を反映しており、私の知らないアイドルや芸能人の話も出てくる。時代特有の話は自分の世代とのズレで楽しめる。ただ、ジェネレーションギャップはよそでも得られるものなのでこちらのうまみはサブだと思った。
作家の個人的な好きな本や、何歳ごろにこの本にハマった、といったエピソードが特におもしろい。第一にそれなりに書いて読んできた人のおすすめというのは信憑性があるし、こういうのはtwitter等のsnsで求めているものに近いかもしれない。他人のこだわりを覗くこと自体が楽しいので、私はここにこのエッセイ集のおもしろさを感じた。一昔前のエッセイのまとめだし筆者と趣味や世代も違うので私の知らない本や映画ばかりが紹介されている、そこが良い。
本なら(小説なら)古くても楽しめるだろうという先入観があるし実際にその傾向があると思う。
エッセイというか、「『個人的に好きな本を解説する』というジャンルの本」があったら無限に読めるかもしれない。
この作家のエッセイはもう一冊家にあるので読もうと思う。私の知らない知識をほどよくぶち込んでくれるエッセイというのはおもしろいかつ読みやすいのでやる気がないときに読むのにちょうどいい。